TIS、散乱エネルギー、散乱割合の関連性はありますか
Total Scatter(TIS)は、BSDFファイルに列挙された散乱分布に従って散乱する光の割合です。
散乱割合とは、入射光線に対して、どのぐらいが正反射(正透過)か、どのぐらいが散乱光線か、決めるパラメータです。
たとえば、散乱割合が 1.0 の場合、光線は必ず散乱します。散乱割合が 0.0 の場合、光線は決して散乱しません。散乱割合が 0.25 の場合、平均して 4 回に 1 回、光線は散乱します。
TIS、散乱エネルギー、散乱割合の関連性を示すために、簡単なシステムを作成してみました。
このファイルでは、標準面、1Wの楕円光源、ディテクタ極があります。インストール時に使用できるBrownVinyl BSDFを使用しています。
TISが単純な値を得るために、BSDFファイルを少し修正しました。最初のデータセットでは、TISを異なる値に変更して、結果への影響は下記の通りです。
①
最初のテストは
- TIS =1
- 散乱割合 = 1
この場合、TISが1であれば全てのエネルギーが散乱し、ディテクタ上に全てのエネルギーが得られると予想されます。
②
2番目のテストでは、TISを0.5に変更します。
ここでは、前の半分のエネルギーが期待できます。
この2つのテストにより、TISが全エネルギーに与える影響を確認することができます。
次に、散乱割合の効果を見てみましょう。
③
- TIS= 1
- 散乱割合 = 0.5
この光線追跡では、エネルギーの半分が正透過であるため、ディテクタに到達した光線が全て1Wになります。散乱エネルギーを計算するために、F1というフィルタ文字列を使用することで、0.5Wの散乱エネルギーを得られます。
④
TISと散乱割合の両方を変更して試してみましょう。
- TIS=0.5
- 散乱割合=0.5
このテストでは、0.75Wを得ることができました。
(0.75-0.5)=0.25=0.5*0.5
ということは、TIS、散乱エネルギー、散乱割合の関係は、次のようになります。
TIS*散乱割合*光源パワー=散乱エネルギー
残りのパワーは、コーティングの特性に従って、吸収、透過、反射されます。
参考までにファイルを添付しておきます。
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