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リレーコンデンサーレンズの設計事例について説明します。

リレーコンデンサ系は照明光学にて基本的な光学系となります。

 

特徴として、光源に輝度ムラがあっても均一な照明を実現できることとエネルギーロスが無いという

優れた特徴を持っています。

 

リレーコンデンサ系の光学系には2枚のレンズを使います。

最初のレンズはコンデンサーレンズと呼ばれます。

光を集めることが目的となり、2枚目のレンズの上に光源の像を作る設計となります。

2枚目のレンズはリレーレンズと呼ばれ、最初のレンズの像を照射面に導くことが目的です。

 

輝度ムラがある光源というのは、例えばフィラメントや放電管があげられます。

これらの光源は輝度にムラがありますが、配光分布は均一となっております。

 

光源から離して設置されたコンデンサーレンズには均一に照射されます。

リレーレンズにてその均一な面を投影することで、

照射面も均一な光となりますし、コンデンサーレンズに入射した全エネルギーを

リレーレンズに入れることでエネルギーロスを防いでいます。

 

最終的なレンズデータとレイアウト図は下記のようになります。

 

左端が光源となります。

一枚目のレンズがコンデンサーレンズとなります。

二枚目のレンズがリレーレンズです。右端が照射面となります。

 

光源は小さいですが、光源にリフレクターがついている場合、

そのリフレクターの射出瞳を光源とみなせます。

※リフレクターの射出瞳とはリフレクターの縁になります。

 

リレーコンデンサ系は物体面がコンデンサーレンズと一致することが特徴です。

OpticStudioにてどのようにレンズエディターを組むか考えてみます。

 

第一面を絞りとしてこれを光源とみなす手法にて作成します。

つまり、物体面からマイナス距離で光源(絞り)位置を指定して、

同じ距離だけ戻してコンデンサーレンズとします。

 

コンデンサーレンズ表面は物面と一致していますので、

SpotRadiusを小さくする最適化が適応することが出来ます。

しかし、糸巻型のディストーションが大きいと照度が低くなるので注意が必要です。

 

今回設計したリレーコンデンサ系の照度分布を確認します。

これはコンデンサーレンズが円形のため、照射形状も円形となります。

もしコンデンサーレンズが矩形の場合は照射形状も矩形となります。

 

解析→拡張光源解析→幾何光学的像解析を選択します。

フライアイレンズというものがありますが、あれは上記のコンデンサーレンズを並列に多数並べたものとなっております。


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