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メジャーリリース

Ansys Zemax OpticStudio 2023 R1 リリースノート

  • December 20, 2022
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Kensuke.Hiraka
Zemax Staff
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2023 R1 リリース ノート

2023年1月12 日

 

 

1 ツール、機能及び利便性

1.1 LUMERICAL SUB-WAVELENGTH DYNAMIC LINK DLL (PREMIUM と ENTERPRISE エディションのみ) 

Lumerical Sub-wavelength Dynamic Link DLL による 2D グレーティングのサポートを強化

この新しい回折 DLL は、Ansys Lumerical FDTD に動的にリンクすることで、2D グレーティングのシミュレーションを可能にします。Ansys Zemax OpticStudio で光線がグレーティングに到達する、Lumerical RCWA ソルバーを使用して回折効率が計算されます。

この DLL を実行するには、同じ PC に Lumerical FDTD がインストールされており、この DLL が Lumerical を呼び出して計算きるようになっている必要があります。

 

1.2 LUMERICAL SUB-WAVELENGTH DLL (すべてのエディション)

静的ファイルから Lumerical データをインポートして、グレーティングを正確にシミュレート

この DLL を使用すると、JSON ファイルに保存された計算済みの回折効率データを読み込んで、グレーティングのシミュレーションができます。このファイルの内容は、Ansys Lumerical FDTD で計算し、そこからエクスポートできます (計算には Lumerical RCWA ソルバーを使用します)。この JSON ファイルをエクスポートする方法の詳細については、Speos Lumerical Sub-wavelength Model を参照してください。この DLL を使用して JSON ファイルを OpticStudio にインポートする方法の詳細については、「How to load grating data from Lumerical into OpticStudio」 を参照してください Knowledgebase (zemax.com)

 

1.3 合成面  (すべてのエディション)

あらゆる物理的な面のイレギュラリティの公差

新しい [合成面] (Composite surface) の機能は、任意の面のサグを基準面に追加することで、シーケンシャルモードで複雑な面形状を簡単に作成できます。ただし、光学部品の挙動が実際のサグによって特徴づけられる面のみで使用できます。合成面は任意の数を積み重ねることができ、全てのサグが基準面に加算されます。 
この高度な機能により、OpticStudio のいくつかの新機能が有効となり、回避策を必要とせずに、あらゆるサグベースの面に対してイレギュラリティを直接公差にすることができます。TEZI オペランドを使用して、OpticStudio のシーケンシャルモードで、全てのサグベースの面に対してイレギュラリティの公差解析が可能となりました。
 

1.4 ノンシーケンシャル 単一光線追跡 (すべてのエディション)

NSC 光学系の光線伝搬を調べるための解析と可視化

新しい [単一光線追跡] (Single Ray Trace) により、元のシステムに影響をあたえることなく、 ノンシーケンシャルモードで単一の光線追跡ができます。ノンシーケンシャルモードでこの機能を使用すると、光線ごとに解析および可視化して、ノンシーケンシャル光学系での光線の伝搬を調べることができます。これは、AR システムで使用される射出瞳拡張光学系など、ノンシーケンシャルモードでモデル化される複雑な結像システムにおける挙動を理解するために重要です。

 

1.5 NSC 幾何学的 MTF (すべてのエディション)

ノンシーケンシャルモードでディテクタの[幾何光学的 MTF] (Geometric MTF) を計算

この新機能は、ノンシーケンシャルモードでディテクタ上の放射照度分布から幾何学的 MTF を計算することができます。この機能は、[ディテクタ ビューア] (Detector Viewer) の幾何学的 MTF オプションに変わるものです。

幾何学的 MTF は、システム内の1つの光源から発生する光線だけでなく、ディテクタに到達したすべての光源から発生するすべての光線を使用して計算します。従って、幾何学的 MTF の計算結果は、シーケンシャルとノンシーケンシャルで異なる場合があります。また、ノンシーケンシャルのシステムに光線が相互作用する可能性のある機械部品が含まれている場合や、光線が分割または散乱するようにシステムが設定されている場合も、結果が異なる場合があります。
重要なのは、[システム エクスプローラ] (System Explorer) で選択した [MTF 単位] (MTF Units) に関係なく、ノンシーケンシャルモードの幾何学的 MTF が cycles/millimeters で計算されることです。
 

1.6 NSC 面のサグ (すべてのエディション)

製造性を確保するために、あらゆる複雑な面形状をノンシーケンシャルモードで簡単に解析可能

この新しい OpticStudio のビルトインの解析は、ノンシーケンシャル光線追跡を使用して、[ノンシーケンシャル コンポーネント エディタ] (Non-Sequential Component Editor) (NSCE) で定義したオブジェクトの指定したフェイスのサグ量を計算します。

サグの計算に使用される光線は [レイアウト] (Layout) タブで可視化でき、解析設定のトラブルシューティングに役立ちます。

この解析の設定には、「Keep Object Tilts」 のチェックボックスがあり、オブジェクトの元の x および y のティルトを保持することができます。このボックスがチェックされている場合、解析はサグを計算する際にオブジェクトのティルトを考慮し、このボックスがチェックされていない場合は無視されます。
また、この解析では、ユーザーはベース半径、最適球面、ベースサグ、平均サグ、または最小サグを除去することができます。平均サグと最小サグにより、ピストンの除去やサグマップを最小のサグ値に固定することができます。
 

1.7 SPEOS LENS SYSTEM へのエクスポート (すべてのエディション)

[システム反転をスキップ] (Skip System Reversal)、コンフィグレーション オプションおよびセンサーマップ機能の追加

新機能として、手動で反転させたシステムの処理中に自動反転ステップをスキップする機能と、マルチコンフィグレーションから特定のコンフィグレーションをエクスポートする機能が追加されました。[Speos エクスポート出力の設定] (Speos Exporter Output Settings) に特定のパラメーターを保存する機能が、ユーザーインターフェースに含まれています。保存できるパラメーターには、ディストーション、入射瞳位置の変化、シャープネスロス、被写界深度および解像度があります。

新しくセンサーレイアウトが追加され、像面サンプリングの視覚的な表現が改善されました。ディストーションファイル設定の出力は、特定の入力パラメーターを含めたり除外したりして、出力データをカスタマイズすることができます。

 

1.8 OPTICSBUILDER 向け準備 : 固定アパチャー (すべてのエディション)

絞り面に対するNSC 固定アパチャーを改善

ZBD ファイルを作成する際に、絞り面のNSC アパチャーへの変換を改善する新しい機能が追加されました。この機能により、ユーザーは絞り面が光学部品上に配置されていない (レンズやミラーの表面でない)場合でも、ノンシーケンシャルモードで絞り面を環リング (円形アパチャー) または矩形アパチャーのどちらに変換するかを決めることができます。
新しい機械的絞り半幅の入力により、ユーザーはノンシーケンシャル オブジェクトの直径または幅を定義できます。
また、[OpticsBuilder 向け準備] (Prepare for OpticsBuilder) に [ステータス] (Status) タブが追加され、ZBD ファイルを準備する際のエラー処理に役立つイベントのログが表示されるようになりました。

 

1.9 NSC 回折プロパティ (すべてのエディション)

2 次元回折次数向けに強化されたユーザーインターフェース

[ノンシーケンシャル コンポーネント エディタ] (Non-Sequential Component Editor) の [プロパティ] (Properties) ダイアログ内の [回折] (Diffraction) タブのユーザーインターフェースが更新され、X 及び Y の開始と終了次数を個別に指定できるようになりました。これは、2D グレーティングの正確な特性評価に必要となります。
また、[反射] (Reflect) から [透過] (Transmit) へ、パラメーターを1回でコピーする新しい [コピー] (Copy) ボタンがユーザーインターフェースに追加されました。これにより、ユーザーはグレーティングを設定する際に、反射と透過の両方に対してパラメーターを定義できるようになりました。
新しいユーザーインターフェースにより、ユーザーは回折 DLL をより要件に合うようにカスタマイズできます。この新しいユーザーインターフェースを使用したプラグインの構築方法については、組み込みの Diff2DSample.dll とそのソースコード Diff2DSample.cpp を参照してください。

 

1.10 STAR モジュール : アクティブ剛体運動 (RBMS) (ENTERPRISE エディションのみ)

剛体運動 (RBMs) の新機能

Ansys Zemax OpticStudioの Enterprise エディションの STAR モジュールには、任意の有限要素解析プラットフォームから読み込まれた構造データセットの高次の面変形から、剛体運動 (RBM) を分離するする新機能が搭載されました。[構造解析データ サマリー] (Structural Data Summary) に新しいチェックボックスが追加され、各面で [フィットしたデフォーメーション] (Fitted Deformations) (RBM を除く) または [抽出されたRBM] (Extracted RBMs) の寄与をオンまたはオフにできるようになりました。この機能は、FEA データセットを直接変更することなく、寄与を有効または無効にします。
また、新しい [構造オプション] (Structural Options) のドロップダウンメニューを使用して、全ての面のフィットしたデフォーメーションと抽出されたRBMをワンクリックで有効または無効にできます。

 

1.11 NSC拡張多項式レンズの UDA (すべてのエディション)

[ユーザー定義アパチャー] (User Defined Aperture) (UDA) の追加サポート

ユーザー定義アパチャーが設定されたシーケンシャル面の [拡張多項式] (Extended Polynomial) ミラーをノンシーケンシャルオブジェクトに変換する場合、ノンシーケンシャルモードでは、 [拡張多項式レンズ] (Ext. Poly. Lens) オブジェクトにユーザー定義アパチャー (UDA) が追加されるようになりました。これは、拡張多項式面とレンズによってサポートされる複雑な形状をモデリングする場合に重要で、このような光学部品は、面境界での効果を処理するために特定のアパチャーを必要とすることが多いです。

 

1.12 PANDAO へのエクスポート (すべてのエディション)

光学設計プロセスの任意の時点で最適な製造チェーンを決定

PanDao (https://pandao.ch/) は、レンズの製造方法が性能とコストに与える影響を評価するためのブラウザベースのツールを開発しました。これらの評価は、光学設計の関連データを使用して作成されます。現在、エンジニアは光学モデルから関連データを抽出し、手動で PanDao ツールセットに入力する必要があります。
[PanDao へのエクスポート] (Export to PanDao) ツールは、ZOS-API のスタンドアロン アプリケーションであり、OpticStudio のレンズファイルから関連データを抽出し、これをPanDao ツールで読み取るJSON ファイルに書き込むことで、プロセスを自動化します。
このツールは現在、球面 (コーニック定数はゼロである必要があります)の [標準面] (Standard surface)、[偶数次非球面] (Even Asphere)、[拡張非球面] (Extended Asphere)、[拡張奇数次非球面] (Extended Odd Asphere) タイプを使用する軸上システムをサポートしています。屈折面と反射面の両方がサポートされています。

 

1.13 ライセンスの借用 (すべてのエディション)

ライセンス サーバーに接続できない場合は、オフラインで作業を継続

新しい Ansys クライアント設定 ユーティリティが追加され、コンピューターがライセンス サーバーに接続しなくても使用できる Ansys Zemax ライセンスを借用できるようになりました。これは、ノートパソコンで遠距離に移動したり、VPN を使用せずに自宅で一時的に作業したりする場合など、クライアントのワークステーションがライセンス サーバーとしばらくの間、直接通信できない場合に役立ちます。詳細は、ヘルプファイルを参照してください。

 

1.14 プロジェクト ディレクトリがサポートするファイル形式の追加 (すべてのエディション)

[プロジェクト ディレクトリ] (Project Directory) が、より多くのファイルをサポート

Zemax OpticStudio 21.3 で導入されたプロジェクト ディレクトリは、重要な Zemax ファイルを簡単にパッケージ化して保存し、プロジェクトごとに簡単にアクセス及び操作ができます。プロジェクト ディレクトリは、[ファイル] (File) タブの [プロジェクトディレクトリへの変換] (Convert to Project Directory) ボタンを使用して、既存のOpticStudio の設計ファイルから作成することができます。

このリリースでは、 プロジェクト ディレクトリは以下のファイル形式もサポートするようになりました。

  • [物理光学伝搬] (Physical Optics Propagation) (POP) ファイル (.ZBF, .ZMM)
  • [オブジェクト] (Objects) / [光源] (Sources) / IESNA ファイル (.IES, .DAT)
  • [コンフィグレーション] (Configuration) ファイル (.CFG)
  • [オブジェクト] (Objects) / [光源] (Sources) / [光源 (ファイル)] (Source File) (.CRS, .FFD, .RRD, .DAT, .SDF)

 

2 パフォーマンスと安定性の向上

  • [Speos Lens system へのエクスポート] (Export to Speos Lens System) – [モデルガラス] (Model Glass) は、Speos Lens system へのエクスポート ツールでサポートされるようになり、システム エクスプローラの[使用するカタログ] (Catalogs To Use) セクションにある最も近い材質に変換されなくなりました。これにより、適切な材質がない場合、以前はパフォーマンスの低下が生じていたシステムの動作が改善されます。

 

3 ライブラリ及びカタログ

3.1 カタログの更新 (すべてのエディション)

CDGM、GBJ、SABIC、NHG、Schott、Optotune、VIAOPTIC、Acktar の最新カタログ

[材質カタログ] (Materials Catalog)

  • CDGM 社の材質カタログが更新されています。
    • 3 つの新しいガラスが追加 : D-ZK21, D-ZLaF85LN, F4GTi。
    • 低軟化点系ガラス (D-) は、2 種類のアニール率の屈折率データを提供しており、シリアルナンバーの末尾「-25」は、ガラスの屈折率データが 25 ℃対応データであることを示し、末尾なしのガラスは、4 ℃/h 対応データであることを示しています。
    • 以下の73種類のガラスの屈折率範囲を 2325 nm まで拡張し、その分散式を [セルマイヤ 1] (Sellmeier 1) に変更しました。
      H-QK1, H-K1, H-K2, H-K3, K4A, H-K7, H-K8, H-K11, H-K50, H-K51, H-ZPK1A, H-ZPK3, H-BaK1, H-BaK2, H-BaK3, H-BaK4, H-BaK5, H-BaK8, H-ZK1, H-ZK2, H-ZK3A, H-ZK5, H-ZK7A, H-ZK8, H-ZK10, H-ZK14, H-ZK21, H-LaK1, H-LaK3, H-LaK4L, H-LaK6A, H-LaK8A, H-LaK11, H-LaK12, H-LaK50A, H-LaK53A, H-LaK59A, H-KF6, H-QF1, H-QF6A, H-QF8, H-QF50, H-QF50A, H-QF56, H-F2, H-F4, H-F13, H-BaF2, H-BaF3, H-BaF5, H-BaF6, H-ZBaF1, H-ZBaF3, H-ZBaF20, H-ZBaF50, H-ZF1, H-ZF5, H-ZF50, H-LaF1, H-LaF2, H-LaF3B, H-LaF4, H-LaF4GT, H-LaFL5, H-LaF7, H-LaF51, H-LaF62, H-ZLaF1, H-ZLaF50D, H-ZLaF51, H-ZLaF55C, H-ZLaF71AGT, H-ZLaF89L
    • 41種類のガラスの屈折率の温度範囲を -40 ~ 80 ℃から -60 ~ 140 ℃に拡張し、屈折率の温度係数の定数を修正しました。
      H-K2, H-K8, H-ZPK1A, H-ZPK3, H-BaK6, H-ZK9B, H-ZK11, H-ZK14, H-ZK20, H-ZK50, H-ZK50GT, H-LaK5A, H-LaK12, H-LaK52, H-LaK53A, H-LaK59A, H-QF3, H-F1, H-F4, H-F13, H-F51, H-BaF4, H-ZBaF16, H-ZF3, H-ZF6, H-ZF7LA, H-ZF7LAGT, H-LaF3B, H-LaF6LA, H-LaF10LA, H-LaF50B, H-LaF52, H-LaF53, H-ZLaF75A, D-FK61, D-ZPK1A, D-ZK2L, D-ZF10, D-ZLaF52LA, D-ZLaF67, D-ZLaF85L
  • BIREFRINGENT 材質カタログが更新されています。
    • Quartz と Quartz-E のフィッティング式とパラメーターを、元の参照論文の定義と一致するように修正しました。
      T. Radhakrishnan, ‘‘Further Studies on the Temperature Variation of the Refractive Index of Crystals,’’ Proc. Indian Acad. Sci. A33: 22 – 34 (1951) in Handbook of Optics, Vol. II.
  • BGJ 社の材質カタログが更新されています。
    • 屈折率のテスト波長が元の 1014 nm から1692 nm に拡張され、対応する分散式の定数がそれに応じて更新されました。拡張された材料は以下です。
      H-QK3L, H-ZK10L, H-ZF13, H-LaK51, H-K9L, H-ZK21, H-ZF50, H-ZF5, H-ZK3, ZF1, H-ZF6, H-ZLaF52, H-ZK9A, ZF2-2, H-ZBaF50, H-ZLaF71, H-ZK11, ZF7L, H-F2, H-ZLaF76, H-LaK7A, H-LaF2, H-F13, H-ZF88, H-ZBaF21, H-LaK59, H-LaF3, H-ZLaF50E, H-ZF2, H-ZBaF1, H-LaF10, H-ZPK2, H-LaF50, H-ZBaF20, H-LaK8A, H-ZPK1, H-ZF1, H-ZF3, H-ZF7L, H-ZLaF4L, H-ZK6, H-ZF4, H-ZLaF55, H-LaK53, H-ZK7, H-ZF12, and H-ZLaF90.
    • 屈折率係数の温度範囲を -40 ℃ ~ 80 ℃から -60 ℃ ~ 120 ℃に拡張され、屈折率の温度係数がそれに応じて更新されました。更新された材質は以下です。
      H-QK3L, H-ZK10L, H-ZF13, H-LaK51, H-K9L, H-ZK21, H-ZF50, H-ZF5, H-ZK3, ZF1, H-ZF6, H-ZLaF52, H-ZK9A , ZF2-2, H-ZBaF50, H-ZLaF71, H-ZK11, ZF7L, H-F2, H-ZLaF76, H-LaK7A, H-LaF2, H-F13, H-ZF88, H-ZBaF21, H-LaK59, H-LaF3, H-ZLaF50E, H-ZF2, H-ZBaF1, H-LaF10, H-ZPK2, H-LaF50, H-ZBaF20, H-LaK8A, H-ZPK1, H-ZF1, H-ZF3, H-ZF7L, H-ZLaF4L, H-ZK6, H-ZF4, H-ZLaF55, H-LaK53, H-ZK7, H-ZF12, and H-ZLaF90.
    • 主に内部透過率を更新するために、新たに8 種類の高透過率の材質が追加されました。
      H-LaK2C, H-ZF4GT, H-ZF7LGT, H-ZFGT, H-ZF13GT, H-ZF52AGT, H-ZF62GT, H-ZF72GT, and H-ZF88GT.
    • すべての材質の融解頻度と価格係数が更新されました。
  • SABIC 社の材質カタログが更新されています。
    • 新しい樹脂 (EXTEM RH1016UCL) を SABIC 熱光学ポリマー カタログに追加しました。 EXTEM™ RH1016UCL 樹脂は、ガラス転移温度が 280 ℃ の近赤外透明熱可塑性樹脂です。 この射出成形可能な樹脂は、260 ℃のピーク温度でのはんだリフロー実装時に寸法安定性を維持しながら、複雑な光学レンズ アセンブリを製造することができます。
    • LEXAN_CXT17 および LEXAN_CXT19 の最小波長を 300 nm に変更しました。
  • NHG 社の材質カタログが更新されています。
    • 新しい材質 H-FK76、H-LaK9、H-LaF50B、H-LaF56、H-ZLaF68L、H-ZLaF86、D-ZK3L-M90、D-ZF93 を追加しました。
    • D-K9 の屈折率の温度係数、各バンドの屈折率、分散、H-LaK77 の屈折率とリン酸耐性 RP の温度係数、H-ZK21 の密度を更新しました。
    • H-PK63, H-PK65, H-ZK21, H-LaK77, D-ZK3L, D-ZF10 の熱膨張係数α-50/80 ℃、 H-PK63、 H-LaK77、 D-ZF10 の熱膨張係数 α100/300℃ を追加しました。
    • H-ZK21、H-LaK50A、H-ZF72GT、H-ZF75GT、H-ZBaF50、H-LaF2、H-ZLaF54、H-ZLaF82、D-ZLaF52N-M170 の内部透過率を更新しました。
    • ほとんどの材質の相対価格と融解頻度を更新しました。
  • Schott 社の材質カタログが更新されています。
    • 新しい材質 N-SF6Q2、SF3、N-LAK28、BK7G18、F2G12、SF6G05、LAK9G15、K5G20、LF5G19、N-LASF55、F2HTi、および N-SK5HTi を追加しました。
    • SF6G05 の CTE(20,300) を追加しました。
    • F2G12 および LAK9G15 の dn/dT データを追加しました。
    • SF6G05 のアッベ数を修正しました。
  • Optotune 社の材質カタログが更新されています。
    • 新しい 4 種類の光学液体: Ol1024、OL1126、OL1129、OL1224。

[レンズ カタログ] (Lens Catalog)

  • 5 種類の異なるフォーカス チューナブル液体レンズモデルを含む OPTOTUNE 社のレンズ カタログが追加されています。
    • すべてのフォーカス チューナブル液体レンズは、ハードレンズを軸方向にシフトする代わりに、可変面の曲率を調整することによって焦点の変化を生成することにより、人間の目をエミュレートします。
    • 各レンズ タイプには、レンズの 3 つの特定のフォーカス状態を表す 3 つの異なるモデルが用意されています。MAX は最大焦点パワー状態 (最短の正の焦点距離) を表し、MIN は最小焦点パワー状態 (最短の負の焦点距離) を表し、MID はゼロ焦点パワー状態 (無限の焦点距離) を表します。
    • 利用可能なレンズタイプ
      • EL-12-30-16D: 小型で高速に電気的に調整可能なレンズ。 焦点パワーの範囲は -6 ~ +10 dpt。クリア アパチャーは12mm。 セントリング タイムは 10ms。 主なアプリケーションは、C マウント レンズ、マシン ビジョン、眼科用途。
      • EL-16-40-5D: 大口径、高速に電気的に調整可能なレンズ。 焦点パワーの範囲は -2 ~ +3 dpt。 クリア アパチャーは16mm。 セントリング タイムは 20ms。 主なアプリケーションは、C マウント レンズ、マシン ビジョン、顕微鏡。
      • EL-16-40-20D: 大口径、高焦点パワー範囲、電気的に調整可能なレンズ。 焦点パワーの範囲は -10 ~ +10 dpt です。 クリア アパチャーは16mm。 セントリング タイムは 40ms。 典型的なアプリケーションは、ズーム レンズ、眼科用途です。
      • EL-3-10-26D: 小口径、高焦点パワー範囲、超高速、電気的に調整可能なレンズ。 焦点パワーの範囲は -13 ~ +13 dpt。 クリア アパチャーは3mm。 セントリング タイムは 4ms。 主なアプリケーションは、S マウント レンズ、コード リーダー、レーザー、口腔スキャナー。
      • ML-20-37-36D: 大口径、高焦点パワー、手動で調整可能なレンズ。 焦点パワーの範囲は -18 ~ +18 dpt。 クリア アパチャーは20mm。 レンズは、外径を回転させることにより、手動で作動可能。 また、ギア駆動によって自動化することも可能。 主なアプリケーションは、ベンチトップ光学システム、近視および遠視を矯正するための眼科用途。
  • VIAOPTIC 社の市販レンズ カタログが追加されています。
    • 8 種類の市販レンズを含む新しいカタログ。
    • Viaoptic は、プラスチック光学部品のスペシャリストです。 狭帯域光源のコリメーション用 Viaoptic の標準レンズは、異なる焦点距離で利用できる特定波長のレーザーに最適です。
    • このカタログは、Helvoet/Philips 社のレーザー コリメーション レンズ事業の買収により、従来の Philips 社の市販レンズ カタログが廃止されたため、その後継となるものです。

[散乱カタログ] (Scatter Catalog)

  • Acktar
    • 16 種類の新しい BSDF 散乱プロファイルが追加されました。
      Vacuum Black IR & VIS, Magic Black IR & VIS, Fractal Black IR & VIS, Lambertian Black IR & VIS, MaxiBlack IR & VIS, Metal Velvet IR & VIS, Spectral Black IR & VIS, Hexa Black IR & VIS

 

3.2 非推奨の RSMX と ISX ライブラリ (すべてのエディション)

これらの機能は非推奨となり、2023 年 7 月に削除予定

2023 R1 リリースの時点で、RSMX および ISX ライブラリは非推奨であり、2023 R2 リリース (2023 年 7 月に予定) で OpticStudio から削除されます。 非推奨となった理由は、これらのライブラリは、将来的に IT またはセキュリティの脆弱性をもたらす可能性がある古い Microsoft コンポーネントに依存しているためです。 ISX ライブラリを置き換えるために、簡単に更新でき、安全な方法で保守できる形式である新しい BSDF 散乱ライブラリを、将来リリースする OpticStudio で使用できるようにする予定です。
OpticStudio の一部の機能は、ソフトウェア内の RSMX および ISX ライブラリの存在に依存しており、これらの機能も現在、非推奨となっています (2023 R2 のリリースで削除される予定です)。 これらの機能の一部は、以下のように、OpticStudio UI の [ヘルプ] (Help) タブにある [Zemax ラボ] (Zemax Lab) > [非推奨の機能] (Deprecated Features) ボタンの下に移動されました。


上の画像に示されている機能に加えて、メリット ファンクション オペランドの REVR、[リバース ラディアンス] (Reverse Radiance) ディテクタおよび [ターゲット オブジェクト] (Target Object) も非推奨となりました。

 

4 バグの修正

  • [OpticsBuilder 向け準備] (Prepare For OpticsBuilder) – [NSC グループに変換] (Convert to NSC Group) ツールを使用してから、 OpticsBuilder 向け準備を使用する手動プロセスが機能する一方で、シーケンシャルファイルの変換時に OpticsBuilder 向け準備でエラーが表示される問題を修正しました。
  • 解析ウィンドウのテキスト タブ – 解析ウィンドウのテキスト タブをダブルクリックして更新すると、クラッシュすることがある問題を修正しました。
  • [ソルブ] (Solves) – ソルブ ウィンドウのサイズが正しくないために一部のソルブ パラメーターが切り取られることがある問題を修正しました。
  • [元に戻す] (Undo) / [やり直す] (Redo) – [プロジェクト ディレクトリ] (Project Directory) がレンズ システムで有効になっている場合、元に戻すまたは、やり直す、の操作で外部データ ファイル (CAD パーツなど) の検索に失敗することがある問題を修正しました。

 

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