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OpticStudioでは、S偏光、P偏光の状態をどのように定義していますか?

  • 26 July 2021
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S偏光、P偏光の状態とは何ですか?入射光をS偏光にするにはどうしたらいいですか?

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Best answer by Katsumoto Ikeda 26 July 2021, 07:56

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よくある誤解としては、光線自体が S 偏光または P 偏光であるという事です。S と P は入射光に固有のものではなく、光線の入射面に対して定義されます。

電界の振幅と偏光状態は,すべて複素数である成分{Ex, Ey, Ez}を持つベクトルEで記述されます。光線伝搬ベクトルkは,成分{l, m, n}を持ち,l, m, nは,x, y, z方向の光線の方向余弦です。電界ベクトルEは伝搬ベクトルkと直交していなければならないので

となります。そして

となります。x、y、zの各軸は任意です。例えば、zは画面の左から右へ、yは下から上へ、xは画面の中へ、というように決めてもいい訳です。また、zは画面の外を指し、yは左から右へ、xは下から上へ、とすることもできます。座標軸の定義に一貫性がある限り、問題はありません。

しかし、光線が光学部品の表面を横切る時には、入射面と呼ばれる平面を定義しますが、これは任意ではありません。入射面には、切片点の k ベクトルと表面法線ベクトル n の両方が含まれます。電界の s 成分は、入射面に直交する軸に沿って横たわる E の投影であり、p 投影は入射面内にあります。そして、電界 EEs 成分とEp成分に分けられ、どちらも複素数です。

つまり、 s と p は光線の入射面に対して定義されるものであり、光線自体の特性ではありません。

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よくある誤解としては、光線自体が S 偏光または P 偏光であるという事です。S と P は入射光に固有のものではなく、光線の入射面に対して定義されます。

電界の振幅と偏光状態は,すべて複素数である成分{ExEyEz}を持つベクトルEで記述されます。光線伝搬ベクトルkは,成分{l, m, n}を持ち,l, m, nは,x, y, z方向の光線の方向余弦です。電界ベクトルEは伝搬ベクトルkと直交していなければならないので


 

となります。そして



となります。x、y、zの各軸は任意です。例えば、zは画面の左から右へ、yは下から上へ、xは画面の中へ、というように決めてもいい訳です。また、zは画面の外を指し、yは左から右へ、xは下から上へ、とすることもできます。座標軸の定義に一貫性がある限り、問題はありません。

しかし、光線が光学部品の表面を横切る時には、入射面と呼ばれる平面を定義しますが、これは任意ではありません。入射面には、切片点の k ベクトルと表面法線ベクトル n の両方が含まれます。電界の s 成分は、入射面に直交する軸に沿って横たわる E の投影であり、p 投影は入射面内にあります。そして、電界 E は Es 成分とEp成分に分けられ、どちらも複素数です。

つまり、 s と p は光線の入射面に対して定義されるものであり、光線自体の特性ではありません。

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