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顕微鏡の結像光学系の設計例についてご紹介いたします。

顕微鏡の光学系の設計例をご紹介させていただきます。

顕微鏡の仕様は下記となります。

倍率                       :10倍

NA                         :0,2 (1/2型CCD対角)

視野数                    :8

無限遠補正系           :12mm

結像レンズ焦点距離  :200mm

作動距離                 :45mm

使用する光源     :□2mm NA=0.25

 

大きく2つの光学系の設計に分かれております。

  1. 結像系
  2. 照明系

ここでは、結像系の設計例をご紹介させていただきます。

 

◆対物レンズの設計例

まずは対物レンズ(2群4枚構成)についての設計例となります。

最終的なレンズデータとレイアウト図は下記のようになります。

使用したメリットファンクションについては下記のようになります。

1行目_TOTR

同焦点距離が45mmになるように設定しております。 ※レンズデータの厚みのTotal値

2行目_EFFL

対物レンズの焦点距離となります。

結像レンズ焦点距離 200mm / 倍率10倍 = 対物レンズの焦点距離20mm

3行目_EXPP

射出瞳の距離となります。

4行目_RECI

3行目の逆数となります。ここの目標値を0にすることで

像側テレセントリックとなります。

5行目_CTGT

作動距離12mmとしております。 ※レンズデータ7行目の厚み

6行目_     

デフォルメのメリットファンクションです。

9-15行目_

  空気間隔とガラス厚の制限をしております。

17行目以降

波面収差を5リング6アームにて定義いたしました。

 

※参考 最適化ウィザード設定

硝材について

本例では「ガラス代替えテンプレート」を使用したハンマー最適化にて

硝材を決定しております。

 

設計後の波面収差を確認すると、視野全域で回折限界に入っていることが分かります。

 

 

◆結像レンズの設計例

結像レンズ(1群2枚構成)についての設計例となります。

最終的なレンズデータとレイアウト図は下記のようになります。

仕様としましては焦点距離が200mmになることのみとしております。

メリットファンクションは下記のようになります。

焦点距離を200mmになるように設定していることとガラスの厚みを制御しております。

 

◆対物レンズと結像レンズを一つのデータにして、間にハーフミラーを設置する。

 

作製した対物レンズのデータと結像レンズのデータを一つのデータにまとめて

それぞれのレンズの間にハーフミラーを設置します。

 

最終的なレンズデータとレイアウト図は下記のようになります。

OpticStudioは2つ以上のシミュレーションデータを同時に使用することが可能です。

その為、二つのデータを一つにする時にコピーすることは容易です。

 

対物レンズに関しては、前後を反転させる必要があります。
レンズデータエディタにあるエレメントの反転を使用すれば容易にできます。

※備考

今回作成したデータをノンシーケンシャルに変換する際には

NSCグループへの変換を使用することで容易にできます。

 

変換後のNSCデータ

 


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