周辺光量比は結像光学系においては像面の照度分布を計算します。
ディストーションが含まれる光学系だと、この照度は像面に対して変化するはずです。
このポストでは、ディストーションが異なる2つの光学系の周辺光量比を調べて結果を比較してみます。
周辺光量比は結像光学系においては像面の照度分布を計算します。
ディストーションが含まれる光学系だと、この照度は像面に対して変化するはずです。
このポストでは、ディストーションが異なる2つの光学系の周辺光量比を調べて結果を比較してみます。
メニューバーから
解析タブ → 拡張光源解析 → 周辺光量比
をクリックすると、結像光学系の像面照度分布を計算する、周辺光量比の解析機能を使用できます。
ヘルプファイルよると以下の様に、 Rimmer が開発した手法に基づいており、像点から見た射出瞳の有効領域の積分を算出することで像面照度分布を計算しいると書かれています。
この手法には光学系のディストーションの影響は含まれているのか? という点については、実際にこの機能を用いて計算してみます。
このポストでは、ディストーションが異なる2つの光学系の照度分布を比較してみることにします。
最初に取り上げる光学系は、
Zemaxフォルダ\Samples\Sequential\Objectives\Double Gauss 28 degree field.zmx
を最適化した例で、仕様は以下の通りです。
焦点距離: 100mm
Fナンバー: 3.0
半画角: 14°
像面から射出瞳までの距離: -108mm
像面への最大入射角: 11°
ディストーション: 0.0%
以下の様に評価関数を設定して最適化しています。
このとき、周辺光量比は下図のように表示されます。
検証のために、別手法でも像面照度分布を算出してみます。
下図は、拡張光源解析の中の幾何光学的像解析で求めた像面照度分布です。
2つの結果はほぼ一致しており、像面照度分布は正しく計算されていると考えられます。
なお、幾何光学的像解析の光源設定はランバーシアンを採用しています。
これは周辺光量比の射出瞳の分布がランバーシアンであるためです。
この設定をDist0.zarにて添付します。
次は、焦点距離、Fナンバー、半画角、射出瞳位置、像面入射角は上の例と同等で、ディストーションだけが-5%ある光学系です。
この光学系は、メリットファンクションのDISTオペランドの値を変更して最適化することで達成できます。
この相対照度は下図のようになります。
幾何光学的像解析も同様の結果を示します。
以上の結果から、周辺光量比の計算にはディストーションの影響も含まれていることが確認できました。
こちらのファイルはDist-5.zarにて添付しています。
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