シーケンシャルモードとノンシーケンシャルモードの違いは何ですか?どのような場合に使用すれば良いのでしょうか?
シーケンシャルモードでは、レンズエータエディタで設定された面の順番で、ある面から次の面へと光線が追跡されます。シーケンシャルモードの光線追跡では、屈折または反射に設定した面での透過、反射は1回に制限されます。シークレットモードはイメージングシステムやアフォーカルシステムの光学系に適していますが、照明系や迷光、散乱が重要となる光学系には適していません。
ノンシーケンシャルモードは迷光、散乱、照明などの解析に最適です。ノンシーケンシャルモードでは、光源から出射された光線は、オブジェクトと物理的に相互作用する順に、光源、オブジェクト及びディテクターに当たります。光線はオブジェクトと複数回当たることもあれば、まったく当たらないこともあります。各面において光線は透過、反射、吸収または散乱する複数の光線に分割されることがあります。
またノンシーケンシャルの光線追跡は、一般的により厳密な幾何光学的な光線追跡手法と考えられます。これは光線の散乱や分割を考慮することが出来るため、光が光学系内を予期するものと予期しないもの両方において、どのように伝播するかをより正確に把握することが出来るからです。これは照明システムの設計や迷光の解析において非常に重要なことです。しかし、その厳密さは設計において、ノンシーケンシャルモードが常にベストな選択であるというわけではありません。厳密な計算には実行速度に負荷がかかります。一般にノンシーケンシャルモードの計算はシーケンシャルモードに比べ、非常に時間がかかります。
その理由はシーケンシャルモードでは、光線が伝播する領域が制限されているからです(定義された面から他の定義された面に正確に伝播する)。この制限により、シーケンシャルモードは光学系において多くの前提を設定することができ、計算効率が大きく向上し、様々なタイプの解析が可能になります。例えばシーケンシャルモードをシステムストップが定義された1つの物体面にのみに制限すると、システムの1次特性を計算して活用することが出来ます。これらの1次特性は波面マップやFFT、PSFなど多くのイメージシステムで重要となる解析機能のベースとなります。
しかし、シーケンシャルモードの大きな制限は、光線が明確に定義された経路をたどらなければならないということです。つまり設計を始める前に、光をどこに向かわせるのか、どうすればそこにたどり着かせることが出来るのかを大まかに把握しておく必要があります。また光はレンズの光学面としか作用せず、光が作用する他の物体や表面を考慮していないという点から、解析結果は理想的なものと考えるのが良いです。一方でノンシーケンシャルモードは、光が他の物体や表面とどのように作用するかをモデル化するのに適しており、あらかじめ意図した経路を定義する必要がありません。これにより、例えば拡散光源をモデル化する際に、光線とそれらの光源の物理的なジオメトリーとの間で予測できない作用をモデル化することができ、作業が非常に楽になります。
Reply
Enter your E-mail address. We'll send you an e-mail with instructions to reset your password.