22.2 リリースノート
2022 年 5 月 31 日
1 サンプルファイル
OpticsBuilder for Creo 22.2 では以下のサンプルファイルが追加されました。
- Spectrometer
2 トレーニング
OpticsAcademy に OpticsBuilder のコースができました。
OpticsAcademy では、OpticsBuilder 用のオンラインのガイド付きトレーニングやオンデマンドビデオにアクセスできます。このトレーニングは、新規ユーザーや OpticsBuilder の使用スキルを磨きたいユーザーに最適です。Zemax.com のトレーニングタブから個々のコースを検索してください。現在、英語のみでご利用頂けます。価格は現在調整中です。
3 ツール、機能及び利便性
3.1 上級光線形状ツール – 主光線
インタラクティブ主光線はシミュレーションの有無を選択できるようになりました。
OpticsBuilder for Creo 22.1 では、主光線ツールが導入されました。システムの主光線を生成するには光線追跡が必要で、この追加の光線追跡が一般的なシミュレーション機能に追加されました。22.2 では、この新しいツールの使用を選択しないユーザーに対して余計な計算時間を使わせないように、主光線の追加の光線追跡を分けました。主光線を生成するには、ユーザーは形状光線のドロップダウンから主光線を選択する必要があります。
次に、ユーザーは主光線を生成する光源を選択し、「OK」を選択するとシミュレーションが実行されます。
*22.2.1 では、一般的なシミュレーションの実行後に主光線および光線フットプリントの追加のシミュレーションを自動的に開始する設定が可能になる予定です。これにより、反復中にすべてのシミュレーションをアクティブに実行しているユーザーは、それらを自動的に一緒に実行することを選択することができるようになる予定です。
主光線デルタに測定単位が表示されるようになりました。
主光線ツールには システム設定] (System Settings) > 高度な設定] (Advanced settings) にある設定も含まれています。ここでは、ユーザーが絞り面オブジェクトを表示または選択したり、主光線の最大位置デルタを設定したりすることができます。CAD ユーザーが主光線の位置の許容誤差を正確に指定できるように、この部分に測定単位 (ミリメートル) を追加しました。
3.2 上級光線形状ツール – 光線フットプリント境界
インタラクティブ光線フットプリント境界により、CAD ユーザーはより優れた光学製品を設計できます。
OpticsBuilder for Creo 22.2 では、新しい光線フットプリント境界ツールが導入されています。光線フットプリント境界ツールは、セットアップ中に選択した光源に基づいて、レンズの表面に光線フットプリント境界を生成します。CAD ユーザーは、これらの境界をクリックし、CAD ツールを利用して、機械部品が光線セットに与える影響を測定、配置および解析することができます。これにより、ユーザーは、CAD 環境内で機械的なアセンブリに対して情報に基づいた決定やさらなる変更を行い、アセンブリが光線経路で定義された要件を満たしていることを確認することができます。
光線フットプリント境界を生成するために、個別にシミュレーションを実行します。
4 バグ修正
OpticsBuilder for Creo 22.2 には以下のバグ修正が含まれます。
- 穴のあるミラーが正しく表示されない – OpticsBuilder を使用してファイルをPTC Creo にロードするときに、穴のあるミラーで設計された光学部品で問題が発生していました。穴のあるミラーはブールオブジェクトとみなされるため、OpticsBuilder にSTEP オブジェクトとして読み込まれますが、この形状は PTC Creo に前面と後面がない空洞のオブジェクトとして表示されていました。この問題の恒久的な解決に向けて PTC Creo と協力していますが、それまでの間、この穴のあるミラーをSTEP の代わりに IGES を使用して OpticsBuilder にロードするように変更しました。これにより、ユーザーはPTC Creo 内でも形状を正しく表示することができます。
- 主光線が機械的な変更で更新されない – OpticsBuilder で機械部品の位置を変更したり、計算領域] (Region of Interest) から削除したりした場合、ユーザーは新しいシミュレーションを実行して最新の結果を取得する必要がありました。このシナリオで生成された主光線が更新されていませんでした。このバグを修正しました。
- 描画/解析光線数により変更されたシステム結果となる – ユーザーが rオプティクス マネージャ] (Optics Manager) 光源を右クリックして、描画光線数] (Layout Rays)または 解析光線数] (Analysis Rays) を変更すると、システムの指定が、「変更されたシステム」に変更されます。シミュレーションを実行後、結果] (Results) ウィンドウには、これを「元のシステム」として表示し、OpticStudio のベースラインと比較した結果が提示されるのではなく、「変更されたシステム」の結果が表示されていました。これを修正しました。
- 光線はこのオブジェクトを無視] (Rays Ignore Object) の指定により、変更されたシステム結果となる – ユーザーが光学部品を右クリックしてそのプロパティを開くと、シミュレーションの 光線はこのオブジェクトを無視] (Rays Ignore Object) の指定を変更することができます。この設定により、シミュレーションと結果ウィンドウは、「変更されたシステム」として表示されていましたが、この設定では、システムの指定は変更ではなく代わりに OpticStudio のベースラインと比較した「元のシステム」の結果のみが表示されるべきであり、そのように修正されました
- 光源/ディテクタの追加] (Add Source/Detector) プロパティ – ユーザーが 光源/ディテクタの追加] (Add Source/Detector) ツールをクリックすると、デフォルトで光源が追加されます。次に、ユーザーが プレビュー] (Preview) ボタンをクリックしてから、部品タイプを「光源」から「ディテクタ」に変更した場合、ディテクタのプロパティは使用できませんでした。この問題を修正しました。
- レンズの図面を生成するツール – 追加された貼り合わせ部品およびアセンブリ図面は非貼り合わせ部品用の図面が生成されていましたが、これは修正されました。
- 光源で光線を色付け] (Color rays by source) UI – シミュレーション設定で a光源で光線を色付け] (Color rays by source) オプションが有効になっている場合、mケラレ光線] (Beam clipping rays) と6画像のコンタミ光線] (Image contamination rays) はグラフィックエリアで色が変更されないバグを修正しました。
- オプトメカ部品の 参照形状] (Reference geometry) – CAD ツールを使用して光学部品に変更を加えると (光学エッジに面取りを追加するなど) その指定がオプトメカ部品に変更されます。この指定の変更が発生すると、部品の 参照形状] (Reference geometry) は使用できなくなっていました。この問題を修正し、変更されたオプトメカ部品でも 参照形状] (Reference geometry) を引き続き使用できるようにしました。
- lZBD ファイルを更新] (Update ZBD File) – ユーザーが光線フィルタをシミュレーションに適用してから eZBD ファイルを更新] (Update ZBD File) を選択した場合、シミュレーションはデフォルト設定にリセットされず、以前の光線フィルタがシミュレーションに残っていました。このバグを修正しました。
- 光学公差解析データ – OpticsBuilder のリボンから「公差の表示」を開いて表示された光学公差は、光学部品を右クリックして <光学特性を参照] (View Optical Properties) または 4光学特性の編集] (Edit Optical Properties) を選択したときに表示される公差と一致していませんでした。このバグを修正しました。
- ZBD ファイルのインポート – .ZBD ファイルのインポート処理の最初の14 秒間は、読み込み処理の手順が表示されないという問題を修正しました。
- 4K モニターのサポート – 4K モニターで 光源/ディテクタの追加] (Add Source/Detector) ウィンドウを表示すると、この解像度ではウィンドウから切り取られてしまうため、「OK」ボタンが表示されませんでしたが、修正しました。
- 日本語のUI – UI に追加されたツールヒントと説明が日本語に対応しました。