セミナーにご参加いただきありがとうございました。
セミナーについての補足情報についてここではポストしています。
・ オンライセミナーのオンデマンド
https://www.zemax.jp/blogs/webinars/imaging-simulation
・ サンプルファイル
このポストに添付ファイルとして付けました。
・ セミナーで紹介した記事のページ
https://support.zemax.com/hc/en-us/articles/1500005577782
先日のセミナーに寄せられた質問と回答になります。
Q1 : 画像Simulation時に、映像データと理想像高を紐づける必要があると思います。理想像高は、どのように定義されているのでしょうか?
A1 : 視野の中に像高という視野タイプを入れられますので、こちらを使うこともできますが、画像シミュレーションでは使用は推奨されていません。
このことから基本的には光線追跡の結果かから像高を事前に求めて頂き、それに対応した視野を設定して頂く必要があります。
この像高の評価については、レンズ設計時に評価関数などを使って解析して評価するのが一般的と存じます。
Q2 : 幾何光学的なPSFは、スポットダイアグラムと同等でしょうか?
A2 : 幾何光学的なPSFはスポットダイアグラムと同義です。
ただし、画像シミュレーションの機能についてはピクセルが設定されているため、ある程度離散的になります。
Q3 : 回折PSFを使った画像Sim.は出来ないのでしょうか?
A3 : 回折PSFも設定できます。ホイヘンスPSFの値を設定できる、回折という像質を選べます。
先日のセミナーに寄せられた質問と回答になります。
Q4 : 画像シミュレーションには、ピクセルサイズによる開口関数の影響は乗るという理解で正しいでしょうか
A 4: ピクセルにより、開口が離散的になる影響はのります。
例えば資料の21ページで述べたように、極端に集光した場合の幾何光学的収差を考える場合、デルタ関数となるのはその例です。
Q5 : ディストーションだけを考慮した画像解析の場合、各画角における"主光線"の評価面到達座標に基づいて入力画像をマッピングするのですか?
そうすると、例えば片絞りのような瞳の偏心が大きな光学系の場合、内部処理ではどのように"主光線"を定義しているのでしょうか(ビネッティングされた瞳の中心光線を主光線としている?)。
A5 : ディストーションに関しましては、アパチャーにおけるビネッティングは無視した状態で、光軸周辺の光線を直接光線追跡を行いディストーションを計算しています。
この計算方法は、像面湾曲とディストーションやグリッドディストーションでの計算方法と同じです。
Q6 : コーティングの分光透過率の影響はどのようにすると加味されるのでしょうか。
A6 : コーティングの影響は画像シミュレーションの設定中の「偏光を使用」のチェックをすることで偏光やコーティングによる反射損失等の影響が計算されるようになります。
先日のセミナーに寄せられた質問と回答になります。
Q7 : 偏心光学系で像高がプラス半分だけなのですが、PSFグリッドや画像シミュレーションはできますか?
A7 : はい、対応可能です。ただしPSFグリッド間を補完して画像を作成している関係上、PSFグリッドの数を増やさないと、本来は光線が来ていない部分にも画像がぼんやりと映ります。
光学系が、像高によってきはっきりと見える/見えないのエッジが存在していて、その評価を行いたい場合は、例えば幾何光学的像解析などでエッジの評価を行う必要があると存じます。
Q8 : 回折PSFとのことでしたが、所謂、「波動光学的PSF」ということでしょうか。
A8 : 回折PSFはホイヘンスPSFを計算して、画像シミュレーションのピクセルで分布を計算したものになります。
Q9 : 画面中心を周辺の視野に変更したとき、画像の大きさは変わりますか。
A9 : 画像の大きさは、視野の高さで設定されますので、再度視野の高さを設定して頂く必要があります。
Q10 : PSFグリッド設定で分割数を大きくして隣り合うPSFの差を小さくしたとしても
画像で見ると境界で段差が出ると思います。それを低減する処理などは実装されていますか?
A10: 画像シミュレーションでは、PSFグリッドの間はPSFが滑らかに変化するものとして畳み込み計算を最適化しています。
そのため、全体を画像としてみると中ほぼ滑らかに画像が移り変わる様に設計されています。